謹賀新年ポスターはいつからいつまで貼る?掲示する期間と注意点

年末年始の足音が少しずつ近づいてくると、会社やお店などで「謹賀新年ポスターって、結局いつからいつまで貼るのが正解なんだろう?」と、具体的な期間やマナーについて悩んでしまうことも多いですよね。
特に関東や関西といった地域によって飾る期間が違ったりすると、「うちの地域ではいつまでに剥がせばいいの?」と迷ってしまうかなと思います。
また、ビジネスシーンにおいては、正しい貼り方や処分の仕方を間違えると、知らず知らずのうちにお客様や取引先に失礼な印象を与えてしまうかも…と不安になることもあるのではないでしょうか。
この記事では、謹賀新年ポスターをいつからいつまで貼るのかという素朴な疑問を中心に、正しい掲示のタイミングやビジネスシーンでの必須マナー、そして役目を終えたポスターや正月飾りのスマートな処分方法まで、詳しくまとめました。
- 正月事始めから仕事納めまでの適切なポスター設置スケジュール
- 関東と関西など地域によって異なる松の内の期間と歴史的な背景
- ビジネスシーンで恥をかかないための挨拶や手土産のマナー
- 役目を終えたポスターや正月飾りの正しい処分方法と法律上の注意点
謹賀新年ポスターはいつからいつまで貼るべきか
まずは、謹賀新年ポスターを掲示する期間の基本について整理していきましょう。
日本の伝統的な暦の考え方や現代のビジネススケジュールを照らし合わせて、いつから飾り始めていつまでに片付けるのが正解なのかをお伝えしますね。
正月事始めと現代ビジネスの最適な設置日
昔から伝わる日本のしきたりでは、お正月飾りの準備は12月13日の「正月事始め」から始めても良いとされています。
この日は、年神様をお迎えするための「煤払い(大掃除)」を行い、清らかな空間を作ることに由来しているんですね。
ただ、現代の会社や店舗の実情を考えると、12月25日くらいまではどうしてもクリスマス装飾が主役になっていることがほとんどかなと思います。
そのため、実務的で自然なタイミングとしては、クリスマスの装飾をしっかり片付けた後、多くの企業で仕事納めの直前となる12月26日から27日あたりにポスターの設置を始めるのが一般的なスケジュールになっています。
この時期なら、社内や店頭の雰囲気を違和感なくスムーズにお正月モードへ切り替えられますし、お客様にも「いよいよ年末だな」という季節感を感じていただけると思います。
12月28日の末広がりと避けるべき忌み日
年末の慌ただしいスケジュールの中で、ポスターや飾りの設置に最も適している「吉日」と、避けるべき「忌み日」があるのをご存知ですか?
これを知っておくと、より縁起良く新年を迎えられますよ。
ポスター設置の日取り一覧
- 12月28日(最吉日):「八」の字が末広がりで縁起が良く、商売繁盛を願うビジネスに最適な日です。
- 12月29日(原則回避):「二重苦」や「苦立て」を連想させるため、基本的には避けるのが無難です。
- 12月30日(比較的良好):キリの良い数字で、28日の設置に間に合わなかった場合の予備日として使えます。
- 12月31日(厳禁):「一夜飾り」と呼ばれ、神様に対して誠意を欠く失礼な行為とされるため避けましょう。
もし28日の設置に間に合わなかった場合は、焦らず無理をせずに30日に設置するのが安全ですね。
最も避けたいのが31日の駆け込み作業です。
初正月飾りや神棚のしめ縄を飾る期間
謹賀新年ポスター以外にも、日本のお正月飾りにはそれぞれ固有のルールが設けられています。
例えば、赤ちゃんが生まれて初めて迎えるお正月に飾る「羽子板」や「破魔矢」などは、12月13日以降に飾り始め、小正月にあたる1月15日頃に片付けるのが一般的です。
ただし、破魔矢に関しては厄除けやお守りとしての意味合いが非常に強いので、お正月が明けてからも一年中お部屋や神棚の近くに飾っておいて大丈夫です。
神棚のしめ縄について
神棚のしめ縄は、年末の大掃除のタイミングで新しいものに交換して清めます。
謹賀新年ポスターや門松とは違って、松の内が終わっても外さず、次の年末の大掃除まで1年間ずっと飾り続けるのが古くからの習わしです。
お客様に伝える年末年始の営業案内ポスター
店舗やオフィスでポスターを貼る際、もう一つ忘れてはいけないのが、年末年始の休業期間をお知らせする「営業案内ポスター」ですね。
お客様や取引先が事前にスケジュールを調整できるように、仕事納めの1〜2週間前、どんなに遅くとも1週間前までには、入り口や受付などパッと見てすぐに分かりやすい場所に掲示しておく必要があります。
これは新年をお祝いするポスターとは目的が全く違うので、とにかく早め早めのお知らせを心がけるのが、相手への思いやりであり親切かなと思います。
地域で異なる松の内の期間と鏡開きのタイミング
謹賀新年ポスターをいつまで貼るかの最大の基準になるのが、歳神様がいらっしゃる期間である「松の内」です。
実はこの松の内の期間、日本全国どこでも同じというわけではなく、地域によって明確な違いがあります。
| 地域 | 松の内の期間(片付ける日) | 鏡開きの日 |
|---|---|---|
| 関東・東北・九州など | 1月7日まで | 1月11日 |
| 関西・四国など | 1月15日(小正月)まで | 1月15日または20日 |
| 北海道 | 1月7日まで | 1月11日 |
関東地方などでは1月7日の朝(または松の内が明ける7日中)に全てのポスターや正月飾りを取り外すのが一般的ですが、関西地方などでは1月15日まで飾り続ける文化が根付いています。
会社が全国展開している場合などは、拠点を置く地域ごとの風習に合わせて柔軟に対応することが大切ですね。
江戸幕府の歴史から紐解く松の内の地域差
なぜ関東と関西でこれほどまでに期間が違うのか、不思議に思いますよね。
実はこれ、江戸時代の幕府の政策が深く関係していると言われています。
もともと日本全国的に、松の内は1月15日まで、鏡開きは1月20日に行うのが通例でした。
しかし、江戸幕府の三代将軍・徳川家光が4月20日に亡くなったことから、「毎月20日の月命日におめでたい鏡開きを行うのを避けるため」などの理由で、幕府のお膝元である関東を中心に鏡開きが1月11日へ前倒しされたと言われています。(※諸説あり)
さらに「神様がいらっしゃる松の内(15日まで)に鏡餅を開くのは失礼にあたる」という考えや、燃えやすい門松の早期撤去による火災対策(明暦の大火後の都市防災)などの理由から、幕府は寛文2年(1662年)に松の内の期間そのものを「1月7日をもって納める」とするお触れを出しました。
この幕府のお触れは江戸周辺を中心に定着しましたが、遠く離れた関西地方には広まらず、従来の「1月15日まで」という風習がそのまま現代に残ったという歴史的な背景があるのです。
謹賀新年ポスターをいつからいつまで貼るかのマナー
期間の目安がしっかり分かったところで、次はビジネスシーンにおける新年のマナーについて見ていきましょう。
挨拶回りの期限や手土産の正しい作法、掲示物の適切な処分方法など、大人の教養としてぜひ知っておきたいポイントをご紹介します。
ビジネスで意識したい仕事始めの挨拶マナー
お正月休みが明けた仕事始めの日(多くは1月4日や5日ですね)は、どの会社も溜まった事務処理や社内会議でバタバタしています。
そのため、アポなしで突然挨拶に伺うのは、相手の時間を奪ってしまうため避けたほうが無難です。
挨拶に訪問するなら事前に確認やアポイントを取り、関東なら1月7日まで、スケジュールがどうしても合わなければ遅くとも松の内が明ける頃(1月15日頃まで)には完了させるのが理想的なスケジュールです。
もし1月15日を過ぎてしまったら、「あけましておめでとうございます」という直接的なお祝いの言葉は避け、「旧年中は大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします」と落ち着いたトーンで挨拶するのが、ビジネスパーソンとしてスマートなマナーですね。
取引先へ手土産を渡す時の表書きと作法
年始の挨拶回りで手土産を持参する際、のし紙(掛け紙)の表書きの書き方にも、時期によるルールが存在します。
ここを間違えると少し恥ずかしい思いをするかもしれません。
時期に合わせたのしの表書き
- 年内(仕事納め前):「粗品」または「ご挨拶」と記載します。
- 年明け〜松の内(関東は1月7日、関西は1月15日まで):「御年賀」または「御年始」が正解です。
- 松の内を過ぎてから(立春の前日まで):「寒中御見舞」または目上の方へは「寒中御伺」を使用します。
水引は必ず紅白の「蝶結び(何度あっても嬉しいお祝い事用)」を使用し、下部には自社の会社名(または氏名)をフルネームで明記します。
また、品物を手渡しする時は、そのまま紙袋に入れた状態でお渡しするのはマナー違反とされています。
紙袋から出し、正面を一度自分に向けて確認してから、相手に正面が向くように時計回りに回し、両手で丁寧にお渡ししてくださいね。
年賀メールの送信時期と一斉送信の注意点
最近はハガキだけでなく、デジタル媒体(メールやチャット)でのご挨拶もすっかり増えましたよね。
年賀メールを送る場合も、ポスターの掲示期間と同じように、仕事始めから遅くとも松の内が終わる時期(関東では1月7日、関西では1月15日)までに送信を完了させるのが基本的なマナーです。
ここで特に気をつけたいのが、BCCを使った一斉送信です。
確かに効率的ではありますが、受け取った側からするとどこか事務的で、礼儀に欠ける印象を与えてしまうこともあります。
できるだけ個別の宛先を設定し、前年の具体的なエピソードや個人的な感謝の気持ちなどを一言添えるだけで、相手との信頼関係がグッと深まるかなと思います。
テンプレート選びで失敗しない賀詞の選び方
謹賀新年ポスターを自作したり、テンプレートを選ぶとき、大きく書かれている「賀詞(お祝いの言葉)」に気を配っていますか?
「どれも同じお祝いの言葉でしょ?」と思われがちですが、実は文字数によって相手への敬意の度合いが変わってきます。
| 賀詞の文字数 | 具体例 | 適用基準とマナー |
|---|---|---|
| 四文字 | 謹賀新年、恭賀新春 | ビジネス・対外向けに推奨。「謹んで」「恭しく」など相手への敬意・謙譲を含み、顧客や取引先に最適です。 |
| 一文字・二文字 | 賀正、迎春、寿、福 | 目上・顧客向けには不適。敬意を表す言葉が含まれない簡略形のため、対外的な掲示や目上宛てには避けるのがマナーです。 |
会社や店舗など、大切なお客様や取引先の目に触れるポスターには、必ず「謹賀新年」や「恭賀新春」などの四文字の賀詞を選んでくださいね。
「賀正」や「迎春」といった一文字・二文字の言葉は、本来目上から目下へ送る簡略的な言葉とされているため、敬意を払うべき相手へのポスターや年賀状には四文字の賀詞を用いるのがビジネスの鉄則です。
縁起の悪い言葉や二重表現を避ける注意点
ポスターの文面や挨拶状の文章を作る際は、縁起の悪い言葉や日本語としての重複をしっかり排除することが、会社やお店の品格向上に繋がります。
注意したいNG表現
- 新年あけましておめでとうございます:「あけまして」自体に新年になるという意味が含まれるため重複表現となります。「あけましておめでとうございます」または「新年おめでとうございます」が正解です。
- 一月一日 元旦:「元旦」に「1月1日の朝」という意味が含まれるので重複です。「令和〇〇年 元旦」または「令和〇〇年 1月1日」と書きましょう。
- 去年:「去る(消滅・離別)」という忌み言葉が含まれるので、「昨年」や「旧年」と言い換えます。
また、おめでたいことには「区切りをつけない」「終わりがこないようにする」という意味を込めて、祝賀の挨拶文の中には句読点(「、」や「。」)を使わないのが古くからの慣習です。
デザイン的にもすっきりまとまりますので、ぜひ意識してみてください。
役目を終えたポスターや正月飾りの処分方法
掲示期間が終わって壁から取り外した謹賀新年ポスターや正月飾り。
一般的な紙製の印刷ポスターであれば、自治体の分別ルールに従って古紙回収や可燃ゴミとして処分して問題ありません。
一方で、年神様をお迎えするために飾った「門松」「しめ飾り」などの本格的な正月飾りについては、感謝の気持ちを込めて次のような方法で納めるのがおすすめです。
伝統的な正月飾りの処分手順
最も丁寧なのは、1月15日前後に地域の神社などで行われる「どんど焼き(左義長・お焚き上げ)」に持ち込む方法です。
もし日程が合わない場合や神社への持ち込みが難しい場合は、事業所やご家庭で清めてから処分することもできます。
- きれいな紙(白紙や新聞紙など)を広げて正月飾りを置く
- 飾りに向かって一礼し、これまでの感謝を伝える
- 粗塩を「右・左・中央」の順にパラパラと振りかけて清める
- 紙で包み、他の生活ゴミとは別のゴミ袋に入れて自治体の指定に従って出す
【重要】敷地内での野焼き(焼却)は法律で禁止されています
「神社に持っていくのが面倒だから、自分で燃やせばいいかな」と、私有地や庭などで正月飾りや掲示物を燃やす行為は、「野焼き」に該当し、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(第16条の2)によって原則禁止されています。
(出典:e-Gov法令検索『廃棄物の処理及び清掃に関する法律』)
地域の伝統行事である「どんど焼き」などは例外として認められていますが、個人や一事業所が敷地内で単独で行う焼却は違法となる上、煙や有害物質の発生、火災、近隣トラブルの原因になります。絶対に直接焼却しないでくださいね。
※ゴミの分別や廃棄に関する詳細なルールは自治体によって異なりますので、必ずお住まいの地域の公式サイトをご確認ください。
謹賀新年ポスターをいつからいつまで貼るかのまとめ
今回は、謹賀新年ポスターをいつからいつまで貼るのかという疑問から、それに付随するビジネスマナーや処分方法まで幅広くお伝えしてきました。
飾る時期は、クリスマスの片付けが終わった12月26日から、縁起の良い12月28日までに行うのが理想的です。
片付けるタイミングは、関東なら1月7日、関西なら1月15日を目安に、それぞれの地域の「松の内」の文化に合わせて対応してみてください。
ポスターの適切な掲示期間や、相手を敬う正しい言葉遣い、そして丁寧な後片付けを知っておくことで、会社や店舗の印象もより一層良くなるはずです。
新しい一年を気持ちよく、そして素晴らしいスタートダッシュを切って迎えるために、ぜひこの記事の情報を参考にして準備を進めてみてくださいね。